金属アレルギーの原因は何?
金属アレルギーは、金属が汗などの体液に触れて溶け出し
溶け出した金属を人体が異物と判断して、体の免疫システムが反応することで起こります。
具体的にどのようなアレルギー反応が出るのかというと、赤くかぶれたりかゆみが発生したりするんです。
ジュエリーやアクセサリーの着用による金属アレルギーを防ぐ方法は2種類あって、
ひとつは、
“アレルギーの発症率が低いと医学的に確認されている金属でできたジュエリーを身につけること”。
もうひとつは、あなたの体質を知った上で
”あなた自身が体質的にアレルギー反応を起こさない金属を身につけること”です。
後者の方法は、皮膚科へ行ってパッチテストをして自分の体質を知るところから始める必要がありハードルが高いので、
ここでは前者の方法(アレルギーの発症率が低い金属でできたジュエリーを身につける方法)でジュエリーの金アレ問題を解決していこうと思います。
それではまずは金属アレルギーになりやすい金属となりにくい金属を知るところから始めていきましょう!
ちなみに金属アレルギーのパッチテストは1000円弱の料金で受診できますが、期間は2週間ほどと比較的長め。
忙しくて時間に余裕がなかったり数日のうちにジュエリーを買いに行くという人には、
金属アレルギーのパッチテストは少しハードルが高すぎますよね。
金属アレルギーになりやすい金属とは?
金属アレルギーが発症しやすい金属はざっと挙げると以下のものがあります。
- コバルト
- スズ
- クロム
- 水銀
- 銅
- 亜鉛
- ニッケル
- 真鍮
これらが科学的な研究データをもとに金属アレルギーを起こしやすいと確認されている金属ですね。
このうちジュエリーに大きく関係してくるものは太字にした、ニッケルと真鍮の2種類です。
ニッケルは低コストなのにもかかわらず耐食性や光沢性に優れているので
お手頃価格のアクセサリーに使われることの多い素材ですが、
金属アレルギーの発症率が著しく高いため
金属アレルギーが心配な方やすでに金属アレルギーを発症している方には
まずニッケルが使われているアクセサリーはおすすめできません。
次に真鍮です。
アクセサリーの素材としてよく使われる真鍮は、亜鉛と銅の合金。
亜鉛と銅はどちらとも金属アレルギーになりやすい金属ですので、その合金である真鍮が使われた商品には当然注意が必要なんです。
真鍮もニッケルと同様に低コストで製作できるアクセサリーに用いられる素材として知られていますから
3000円程度をラインとして、それより安いアクセサリーの素材は真鍮かもしれないと思った方が良いですね。
また素の真鍮はくすみがかった黄色のような見た目をしているのですが
金メッキ加工(薄い金の膜でコーディングする加工)されるとゴールドカラーに変わるので
ぱっと見がゴールドでもプチプラのアイテムならばそれはかなりの確率で真鍮製です。
ということで
アレルギーにならないためのイヤリング選びの基本は、素材に
- ニッケル
- 真鍮
が使われているアクセサリーは避けることです。
それでは次に金属アレルギーになりにくい金属を確認していきましょう。
金属アレルギーになりにくい金属とは?
金属アレルギーになりにくい金属は代表的なものをピックアップすると以下のようなものになります。
- 金
- 銀
- プラチナ
- ステンレス
- チタン
- イリジウム
- タンタル
- ジルコニウム
- ハフニウム
- ニオブ
金・銀・プラチナ・ステンレス・チタンあたりは、比較的親しみのある金属かと思いますが
イリジウム・タンタル・ジルコニウムなどはおそらく聞いたことない人の方が多いのではないでしょうか?
ですがイリジウム・タンタル・ジルコニウム・ハフニウム・ニオブの5つは、
アクセサリーやジュエリーとはほとんど関係のない金属なのであまり気にかける必要はありません。
なぜかと言うと、どれも稀少性が高かったり加工が難しかったりという理由で市販のジュエリーにはほとんど用いられない金属だからです。
百貨店やショッピングモールに入っているジュエリーブランドで
イリジウムやタンタル製の指イヤリングやネックレスといったアイテムに出会う確率はほぼゼロと言っても過言ではないでしょう。
なのでやはり定番の素材ではありますが、金属アレルギーになりにくい金属として覚えておくべきなのは
金・銀・プラチナ・ステンレス、そしてチタンの5種類です。
金属アレルギーを防ぐためのイヤリング・ピアスの選び方
イヤリング・ピアスによく使われる素材は
- 真鍮
- ステンレス
- シルバー925
- K10
- K18
- プラチナ
この6つです。
前の項目で金アレになりにくくかつ名の知れた金属として紹介したチタンは、
加工の難しさなどからイヤリングやピアスには使われることの少ない素材です。
真鍮は金属アレルギーの観点から見るとアウトなので
ステンレス、シルバー925、K10、K18、プラチナ製のイヤリングがアレルギー対策にはおすすめです。
ただしステンレスやシルバー925のうち
金メッキしてある製品はメッキの下地に金属アレルギー発症率が極めて高いニッケルが使われていることが多いので、
メッキが剥がれた時にニッケルが溶け出してアレルギーが発症してしまう恐れがあります。
なのでステンレスやシルバー製の商品を選ぶ場合は、メッキ処理がされていないものか
メッキ処理してあっても下地にニッケルを使っていないニッケルフリーの商品をセレクトするようにしましょう。
金メッキのイヤリングかどうかを見分けるためには、
製品表示にGP(Gold Plated)の表示があるかないかを確認してみてください。
通常、金メッキの商品にはGPの記載があります。
またタグなどで商品情報を確認していると、たまにGF(Gold Filled)という表記に出会うことがあります。
GFとは”金張り”を表す用語で、金張りとは金メッキの100倍ほどの厚さで素材にゴールドの膜を張る表面処理のこと。
真鍮やステンレス、シルバーによく用いられる加工です。
金張りは金メッキのように簡単に剥がれることがないため
下地にどのような素材を使っているとしてもGFの表面処理がされているイヤリングならアレルギーが起こる可能性はとても低くなります。
以上のことから金属アレルギーになりにくいイヤリング・ピアスを選びたい場合は
- ステンレス(金メッキ製品を除く)
- シルバー925(金メッキ製品を除く)
- K10
- K18
- プラチナ
- 金張り(GF)加工された商品
これらの素材が使われたアイテムをセレクトしてくださいね。
まとめ
金属アレルギーを起こす可能性が高いイヤリング・ピアス素材↓
- ニッケル
- 真鍮
- 金メッキ製品(ニッケルフリーを除く) *金メッキの表記はGP
金属アレルギーを起こす可能性が低いイヤリング・ピアス素材↓
- ステンレス
- シルバー925
- K10
- 金張り製品 *金張りの表記はGF
金属アレルギーを起こす可能性が極めて低いイヤリング・ピアス素材↓
- K18
- プラチナ
この記事でも少しだけ触れましたが
イヤリングによく使われる素材と素材によって変わる価値の違い、について知りたいという人はこちらの記事をお読みください。
(準備中)